365日働く母さんと起立性調節障害の息子とのブログ

働きながら起立性調節障害の息子さんと奮闘する母さんのブログです

起立性調節障害の息子、ついに勉強をする!

f:id:hataraku365:20221030202404j:image息子が勉強をやる意志を少し見せたので色々と検討し息子と話し合った結果、家庭教師をお願いすることにした。

息子は

起立性調節障害で体調が不安定

・学校へ行っていないので全く授業は分からない

この2点から、アルバイトの大学生では無く教える事を本業としている方で病気について知っている方を探す事にした。私が個人で探す事は難しい。そこで、家庭教師を紹介してくれるという会社に連絡し事情や希望を話した。先生を紹介する前に一度面接をして息子の感じを見たいと言われた。その数日後、家庭教師の斡旋会社の方が面談に見えた。

その方自身にも家庭教師経験があり主に息子の様な学校に通えていない生徒を担当していたとのことだった。その為、起立性調節障害について知って下さっており学校に通えない本人の大変さを分かっている方だった。その方のお話では、不登校状態になった場合、本人が何もやりたがらない、といってそのまま放置してしまうと事は良くないが、親が先走って家庭教師の手配をしてしまうとその先を拗らせてしまう可能性もありそこの見極めが大変難しい。実際、家庭教師に行った先の生徒にスマホを投げつけられたり、生徒からの罵声を浴びたりなどの経験がある、とのこと。そういったことの見極めのためにも面談をしたい、とのことだった。面談時の内容としては、得意科目、何をして普段は過ごしているのか、何のゲームが好きかなど話していた。ゲームが大好きな息子とゲームが得意だというその方の話が合いとても盛り上がった。面談の最後に、息子さんは起立性調節障害なのに明るいですね、言い方が悪いですけど、と言われた。学校に行きたいという前向きな気持ちも受け取れるし、とても素直だし、勝手な僕の感覚ですけどそんなに長い期間を家庭教師に頼らなくても良い感じがします、遅れた分を家庭教師を使って取り戻し体調なども落ち着けばみんなが行っている塾に行く感じでも良いと思いますよ(息子は中学に入ったら友達と同じ塾に入る事を決めていたのでその事を先に伝えていた。)、とのこと。思えばここまでとても険しい道のりだった。学校は行きたくない、と言って魂が抜けた様な状態だった息子がここまで持ち直すことができた。面談中、ポロポロと出る涙を息子に見られない様にするので必死だった。その方の話がとても心に響いたのでその方に先生を探して頂くことにした。

先生はすぐに決まり翌週からすぐ勉強が始まった。絶対に無理はさせたくないと伝えた。週に1回の90分。その90分もできない可能性があるのでその時は中断して欲しいとお願いした。

実際に来た先生は私たち親よりも10歳上の男性。かなりベテランそう。大学での専攻は理系。数学・英語を主に教えるがその他、理科も教えられるらしい。文系教科は壊滅的に苦手なのであまり聞かないで…とのこと。経歴が面白く幅広い人生経験を積んでいる。

実際に息子の授業を受けているところを見学した。勉強についてしっかり教えてくださるが、その大切な部分に行き着くまでの話が面白い。数学の解き方を覚えるというよりはなぜこんな考え方をすることが必要なのか、という元の部分とこの先の学年でどの様に大切になっていくことなどを関連付けて教えてくれる。

息子はどちらかというと理系脳。生き物大好き、実験大好き、物の仕組みを考えることが好き。なんとなくこの先生の教え方がハマった様に見えた。息子の体調も精神的にも大丈夫そうだったので席を外す。できるじゃん、めちゃくちゃかしこいじゃん、と盛り上げてくれる声と息子の照れ笑いが聞こえた。その声を聞き嬉しくて涙が出た。あー、一歩踏み出せたー、と1人で小さくガッツポーズした。

その後も授業を続けて90分やりきれた。最後に先生が、息子さんは多分数学は得意な部類に入ると思う。この理解度だとすぐに追いつけます、と言って頂けた。息子は恥ずかしそうに笑っていた。じゃ、宿題やっといてねー、とサラッと先生がいった。宿題???と私が息子を見た。大丈夫だって、やるから、と息子。先生も、できるよね、と言って帰って行った。宿題をやるって言った?…どんな魔法をかけたのだろう?

その日の寝る前、息子が万有引力や太陽と地球の関係について話し出した。先生に教えてもらい印象に残ったから、とのこと。今日は数学をやったと聞いていたがどこからそんな話しに繋がったのだろう?とても不思議だった。とても良い先生に巡り会えたことには間違いない。

家庭教師の先生の授業を受け息子に一つ変化があった。最近、オンラインゲームは起立性調節障害仲間としかやらなくなっていた。ところが授業を受けてから中学のゲーム仲間と久々にゲームをする様になった。しかもその起立性調節障害仲間を紹介して一緒にオンラインゲームをやっているのだ。息子の中に何か変化があったのだろう。たった一回授業を受けた、それが自信に繋がったのか。

チラチラと見せてくる息子の変化になんだかワクワクさせられる日々。次はどんな変化を見せてくれるのか…